Excelには指定された基準のデータを返すFILTER関数が用意されています。ここではFILTER関数の機能と使い方について解説します。
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FILTER関数とは
ExcelのFILTER関数は、指定された基準に基づいてデータの範囲をフィルタリングし、一致するレコードを抽出します。この関数の対応バージョンはExcel 365以降です
FILTER関数の構文
- 配列:フィルタリングするセル範囲または配列を指定します。
- 条件:フィルタリングする条件を指定します。指定の仕方は「セル範囲 >= 数値」や「セル範囲 = 文字列」のように指定するのが一般的な指定方法となります。
- 空の場合の値:指定した条件に合致するレコードが見つからない場合に返す値を設定します。
FILTER関数の使用例
使用例1:性別が男であるデータを抽出
性別の列の値が男であるデータを抽出する場合の例です。返される値はSPILLとして複数セルで表示されます。
=FILTER(B5:D10,D5:D10=G2,"")
結果 → {"佐藤",30,"男";"田中",40,"男";"渡邉",36,"男"}
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使用例2:指定した年齢以上のデータを抽出
この例では35歳以上のデータを抽出しており、「セル範囲 >= 数値」の形で条件を指定しています。
=FILTER(B5:D10,C5:C10>=F2,"")
結果 → {鈴木,35,女;田中,40,男;渡邉,36,男;伊藤,50,女;}
使用例3:部分一致するデータを抽出
データの一部分のみ合致するデータを抽出したい場合はISNUMBER関数とSEARCH関数を組み合わせて使うことで目的を達成できます。
=FILTER(B5:D10,ISNUMBER(SEARCH(G2,B5:B10)),"該当なし")
結果 → {"佐藤 浩",30,"男"}
使用例4:日付データで条件付けする場合
日付データは内部的にシリアル値という数値データなので、この例ではMONTH関数で月の数値に変換して、条件式を作っています。年の場合はYEAR関数、日にちの場合はday関数を使用します。
=FILTER(B3:C9,MONTH(B3:B9)=F2,"該当なし")
結果 → {2021/8/27,1589789;2021/8/28,3763829;2021/8/29,3629108;2021/8/30,2854171;2021/8/31,2421244}
使用例5:複数条件を指定する例
複数条件を指定する場合は第2引数の条件を「(条件1l)*(条件2)」の形式で指定します。
=FILTER(B3:D8,(C3:C8>=F2)*(D3:D8=G4),"")
結果 → {田中,40,男;渡邉,36,男}
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FILTER関数の要点
- FILTER関数は、垂直配列と水平配列の両方で機能します。
- 第1引数の範囲の長さと第2引数の条件で使用する範囲の長さを合せる必要があります。長さが異なる場合は#VALUE!エラーを出します。
- FILTER関数はExcel365から使用可能です。
おすすめの解説動画
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