Excelの絶対参照とはセル参照が入った数式をコピーする際に数式内の参照セルがずれない参照方法を指します。ここではセル参照の仕組みと絶対参照について解説していきます。また後半では絶対参照への切り替えを簡単にできるショートカットキーについても解説します。
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絶対参照に切り替えるショートカットキー
Excelにおける「参照」とは?
Excelではセルの値を参照する仕組みがあります。例えば「A1」セルに入力された値を「B2」セルで参照することができます。下記のGIFアニメーションを見てください。
A1セルに「10」を入力し、B1セルに「=A1+10」と入力すると、B1セルは「20」を返します。B1セル内ではA1を10に変換しているため、内部的には「=10+10」となり、その結果として20を返しています。この状態であれば、A1セルの値を変更すると、B1セルの値もそれに応じて変更されるようになります。
絶対参照とは数式をコピーした時に参照位置がずれないこと
絶対参照とはセル参照が入った数式をコピーする際に数式内の参照セルがずれない参照方法のことです。
まずは通常のセル参照の挙動の確認していきましょう。下記のようにセル参照を含む数式を他のセルにコピーすると参照位置がずれていきます。この通常の参照方法は相対参照と呼びます。
相対参照の場合の数式コピー
他のセルにコピーすると参照位置がずれるのを確認できたと思います。
次に絶対参照のセルをオートフィルで数式をコピーするGIFアニメーションを見てください。
絶対参照の場合の数式コピー
上記のようにセル参照をF4キーを押して絶対参照に切り替えると、数式をオートフィルなどでコピーしても、参照位置がずれずに同じセルを参照しているのが分かります。
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オートフィルの使い方まとめ
絶対参照に切り替えるショートカットキー
セル参照を絶対参照に切り替えるショートカットキーについて解説します。
数式の編集モード時に参照セルのカーソルを隣接させた状態で「F4」キーを押下すると絶対参照に切り替わります。さらに「F4」を押下すると、「行のみ絶対参照」→「列のみ絶対参照」→「相対参照(最初の状態)」という具合に切り替わっていきます。
絶対参照に切り替える | WindowsF4 |
---|---|
macF4 |
「F4」で切り替わる順番
- 行と列を固定(例:$A$1)
- 行だけ固定(例:A$1)
- 列だけ固定(例:$A1)
- 相対参照に戻る(例:A1)
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絶対参照に切り替えるショートカットキー
絶対参照の活用例(消費税率を絶対参照し、税込価格を出力)
絶対参照でセルを参照する活用例について解説します。下記例では、消費税率のセルを絶対参照し、各商品の税込価格を出力します。
GIFアニメーションでざっくり手順確認
まずは下記GIFアニメーションをざっくりと確認し全体の流れを掴んでください。その下に手順詳細を解説します。
手順1:空白セルを選択
起点となる数式を入力するための空白セルを選択します。
手順2:「=」を入力
「=」を入力します。「=」を入力することで数式入力モードに切り替わります。
手順3:税抜の価格を参照
計算の元となる税抜価格をクリックし、セル参照します。このセル参照は相対参照のままにします。
手順4:「*(1+」と入力
「*(1+」と入力します。
手順5:消費税率のセルを参照
消費税率のセルをクリックし、セル参照します。
手順6:F4を押下し、絶対参照に変更
F4を押下し、絶対参照に切り替えを行います。
手順7:「)」を入力し、ENTERキーを押下
「)」を入力し、ENTERキーを押下します。
手順8:数式をオートフィルでコピーする
入力した数式を選択し直し、右下のフィルハンドルをドラッグし、オートフィルで数式をコピーします。
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オートフィルの使い方まとめ
税込価格を出力できました。
おすすめの解説動画
相対参照と絶対参照について非常にわかりやすく解説している動画です。動画のほうが理解しやすい方はこちらの視聴をおすすめいたします。
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