Excelには基準を満たす数の平均を取得する。AVERAGEIF関数が用意されています。ここではAVERAGEIF関数の機能と使い方について解説します。
AVERAGEIF関数とは
ExcelのAVERAGEIF関数は、指定された検索条件を満たす範囲内の数値の平均を計算します。AVERAGEIF関数の検索条件には、部分一致のための論理演算子(>、<、<>、=)およびワイルドカード(*、?)を含めることができます。
この関数の対応バージョンはExcel 2007以降です
AVERAGEIF関数の使い方
AVERAGEIF関数の基本的な構文は以下のようになります。
- 範囲:検索条件のテストをするセル範囲を指定します。
- 検索条件:1つ目の引数で設定した範囲内で検索するための条件を指定します。
- 平均対象範囲:検索条件に合致した際に平均を計算するセル範囲を指定します。省略した場合は、第1引数で設定した範囲内で計算が行われます。第1引数の範囲を合わせないと正しい結果が得られない場合があります。
例えば、A1からA10までのセルに10人のテストの点数があり、B1からB10までにそれぞれの人の性別(”男性”または”女性”)が記入されているとします。この時、男性のテストの平均点を求めるには以下のようにAVERAGEIF関数を用います。
=AVERAGEIF(B1:B10, "男性", A1:A10)
この式は、B1からB10までのセルで”男性”と記入されているセルに対応する、A1からA10までのテストの点数の平均値を計算します。
AVERAGEIF関数の使用例
使用例1:売上2万円以下の平均値を取得
この例は第3引数を設定せずに、第1引数で設定したセル範囲でそのまま平均を出している例です。200万以下の平均値の条件は「”
=AVERAGEIF(D3:D9,"
結果 → ¥1,334,439
使用例2:セールが無い時の平均売上を取得
この例はセール有無が”無し”の日の売上のみで売上平均値を出している例です。「セール有無」の項目が「セール開催」以外のものとしたいので、「”セール開催”」と指定します。
=AVERAGEIF(C3:C9,"セール開催",D3:D9)
結果 → ¥1,334,439
AVERAGEIF関数の要点
- TRUEまたはFALSEを含む範囲内のセルは無視されます。
- 平均を計算するとき、範囲および平均対象範囲で空のセルは無視されます。
- AVERAGEIFは範囲内に基準を満たすセルがない場合#DIV / 0を返します。
- 平均対象範囲は、範囲と同じサイズである必要はありません。平均対象範囲の左上のセルを起点に範囲のセルと対応します。
- 文字通りの「?」または「*」を表したい場合は?またはの前にチルダ(~)を使用します。(例:~?)
ExcelのAVERAGEIF関数は、特定の条件を満たすデータの平均値を簡単に求めることができる強力なツールです。この関数を使うことで、大量のデータから必要な情報だけを取り出し、その平均値を計算することができます。これにより、データの分析や解釈がより容易になり、情報を効率的に整理することが可能となります。AVERAGEIF関数の基本的な使い方を身につけることで、Excelのパワフルなデータ分析機能を最大限に活用することができます。
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