Excel VBAを使って列を削除する方法は多くありますが、その全てを網羅的に理解することで、作業の効率が格段に上がります。この記事では、基本的な列の削除から応用的なテクニックまで、一つ一つ丁寧に解説します。また、各項目には実用的なサンプルコードも添えています。
列を削除する基本的な方法
単一列の削除
Excel VBAで最も基本的な列の削除方法は、Columns.Delete
またはRange.EntireColumn.Delete
メソッドを使用することです。
サンプルコード1:列番号を指定して削除
Sub DeleteColumnByNumber()
' 3番目の列を削除
Columns(3).Delete
End Sub
このコードでは、Columns(3).Delete
という記述で3番目の列を削除しています。
サンプルコード2:列名を指定して削除
Sub DeleteColumnByName()
' "C"列を削除
Columns("C").Delete
End Sub
このコードでは、Columns("C").Delete
という記述で”C”列を削除しています。
サンプルコード3:特定のセルから列を指定して削除
Sub DeleteColumnByCell()
' "C1"セルが属する列を削除
Range("C1").EntireColumn.Delete
End Sub
このコードでは、Range("C1").EntireColumn.Delete
という記述で”C1″セルが属する列を削除しています。
複数列を削除する方法
複数列の一括削除
複数の列を一度に削除する場合もあります。その場合、以下のようにコードを記述します。
サンプルコード4:連続する複数列を削除
Sub DeleteConsecutiveColumns()
' C列からD列までを削除
Range("C:D").Delete
End Sub
このコードでは、Range("C:D").Delete
という記述でC列からD列までを一括で削除しています。
サンプルコード5:非連続な複数列を削除
Sub DeleteNonConsecutiveColumns()
' B列とD列を削除
Columns("B").Delete
Columns("D").Delete
End Sub
このコードでは、Columns("B").Delete
とColumns("D").Delete
という記述でB列とD列を個別に削除しています。そのため、B列を消したあとは元々E列だった列がD列になっているので、B列とE列が消去されます。
DeleteとClearの違い
DeleteとClearの動作の違い
Delete
とClear
は似ているが、動作が異なります。
Delete
:列そのものを削除し、左に移動する。Clear
:列は残して、すべての値や書式をクリアする。
サンプルコード6:列を削除(Delete)
Sub UseDeleteMethod()
' B列を削除
Columns("B").Delete
End Sub
このコードでは、Columns("B").Delete
という記述でB列を削除しています。この操作により、C列以降が左に移動します。
サンプルコード7:列をクリア(Clear)
Sub UseClearMethod()
' B列の内容をクリア
Columns("B").Clear
End Sub
このコードでは、Columns("B").Clear
という記述でB列の内容だけをクリアしています。列自体は削除されずに残ります。
別シートの列を削除する方法
シートを指定して列を削除
特定のシートで列を削除する場合、Worksheets
オブジェクトを使用します。
サンプルコード8:特定のシートで列を削除
Sub DeleteColumnInSpecificSheet()
' Sheet1の1列目を削除
Worksheets("Sheet1").Columns(1).Delete
End Sub
このコードでは、Worksheets("Sheet1").Columns(1).Delete
という記述でSheet1の1列目を削除しています。
高度なサンプルコード集
サンプルコード9:条件に合う列を削除する
Sub DeleteColumnsBasedOnCondition()
Dim i As Integer
' 最後の列から1列目までループ
For i = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column To 1 Step -1
' 1行目の値が"削除"の場合、その列を削除
If ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, i).Value = "削除" Then
ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Columns(i).Delete
End If
Next i
End Sub
このコードでは、Sheet1の1行目に”削除”と書かれている列を削除します。最後の列から1列目に向かってループを回しています。
サンプルコード10:特定の列以外を削除する
Sub DeleteColumnsExceptSpecificOnes()
Dim i As Integer
Dim targetColumns As Variant
targetColumns = Array("A", "C", "E") ' 保持したい列
' 最後の列から1列目までループ
For i = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column To 1 Step -1
' 列名がtargetColumnsに含まれていない場合、その列を削除
If IsEmpty(Application.Match(ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, i).Address(False, False, xlA1), targetColumns, 0)) Then
ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Columns(i).Delete
End If
Next i
End Sub
このコードでは、Sheet1の特定の列(この場合はA、C、E列)以外をすべて削除します。
サンプルコード11:連続する複数列を一括削除(動的に列範囲を指定)
Sub DeleteConsecutiveColumnsDynamically()
Dim startCol As Integer
Dim endCol As Integer
startCol = 2 ' 開始列(B列)
endCol = 4 ' 終了列(D列)
' B列からD列までを削除
ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range(ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, startCol), ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, endCol)).EntireColumn.Delete
End Sub
このコードでは、Sheet1のB列からD列までを一括で削除します。startCol
とendCol
で開始列と終了列を動的に指定しています。
サンプルコード12:特定のシートの全列を削除
Sub DeleteAllColumnsInSpecificSheet()
' Sheet2の全列を削除
ThisWorkbook.Sheets("Sheet2").Cells.Clear
End Sub
このコードでは、Sheet2の全ての列を削除します。Cells.Clear
メソッドで全セルをクリアしています。
サンプルコード13:特定の文字列が含まれる列を削除
Sub DeleteColumnsContainingString()
Dim i As Integer
Dim targetString As String
targetString = "削除" ' 削除対象の文字列
' 最後の列から1列目までループ
For i = ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, Columns.Count).End(xlToLeft).Column To 1 Step -1
' 列内にtargetStringが含まれている場合、その列を削除
If Not IsError(Application.Match(targetString, ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Range(ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(1, i), ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Cells(ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Rows.Count, i).End(xlUp)), 0)) Then
ThisWorkbook.Sheets("Sheet1").Columns(i).Delete
End If
Next i
End Sub
このコードでは、Sheet1の各列を調べ、特定の文字列(この場合は”削除”)が含まれている列を削除します。
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まとめ
この記事では、Excel VBAで列を削除する多様な方法とその違い、そしてそれぞれの方法での具体的なサンプルコードを提供しました。これで、列の削除がより効率的に、そして正確に行えるようになったはずです。何か疑問点や不明点があれば、ぜひコメントでお知らせください。
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